今年もこの日を迎えることが出来ました。
まず生きていることに感謝です。未曽有の大震災から早9年。もう9年なのかまだ9年なのか。
皆さんはあの時何をしていましたか?
私は新潟大学のキャリアセンターでK先生とパンフレットの打ち合わせ中のことでした。
震源がここか?ってくらい揺れた室内でまずやったのは応接室のドアを開けること。そして揺れが収まったあとは混乱していながらも仕事を進めていました。そしてデザイン会社で打ち合わせ中に津波が押し寄せてくるシーンをテレビを通して生で観ていました。
これが実際に起きていることなのか?まあ思考は追いついていません。新潟でこんな状態なわけですから現地の混乱は想像すらできません。
あの日起こった出来事は色々な形になって未来へ引き継がれています。
レガシーという言葉を知ったのは割と最近のこと、レガシーは直訳すると「遺産」です。
記憶は年が経てば経つほど風化していくものだし、人間は忘れる生き物です。だからこそ、このレガシーって重要だよなと思うようになりました。
この閖上の慰霊碑も「震災を忘れない」という意味ですごく重要な意味を持つモニュメントになっていると思う。
こどもなどの未来の世代に説明するときに「あの高さまで水が来たんだよ」と教えてあげられる。そうしたらどうすればいいかを教えてあげられる。
先日観た映画も「震災を忘れない」という意味で素晴らしい映画だったと思いました。
Fukushima50
福島第一原発の事故をありのまま映像化した作品です。
あの時起きていた事故をほぼノンフィクションで描いています。何度も何度も涙が出た。そしてどこか他人事だった(分からなかった)あの事件のことが身近に感じられ、今生きていることへの感謝を感じました。
政府や東電本店のクソさ加減とかは多少誇張はしていると思いますが、現場の感情としてはきっとそれくらい苛立ったんだろうと。
純粋にあの日こういうことが起きていたと知るのは絶対にアリです。本当に日本全体の危機だったんだと認識し恐ろしくなります。
しかも最悪の事態を止めることが出来た理由は分かっていないんですから(←ここが妙に怖い)。
家に帰ってきてからNHKが編集した原発の映像(こっちの方が解説としては分かりやすいです)
そして公開されている福島第一原発(現場)・東電本店の実際のテレビ会議の様子。当然ですが映画とリアルに繋がる部分がかなりたくさんあり、本当に恐ろしいですよ。
アメリカ兵のトモダチ作戦や家族の絆的な部分の演出は置いといて、純粋にノンフィクションの部分を知るだけでも価値がある作品だと思います。
起こしてはいけない事故だし自然災害とはいえ人災でもある。映画で美化するなっていう感想あると思う。
だけどこの映画の意味って「震災を忘れない」だと思うんです。
この映画をみれば震災を思い出すんです。今、生きていることに感謝すると思うんです。きっと少しだけ優しくなれると思うんです。
今日は14:46に黙とうを。
この3.11は絶対に忘れてはいけない。今日だけでもあの日のことを思い出せばいい。