残業ゼロで全社員年収600万の町工場とは

こんにちは、【新潟市の印刷・WEB・企画のなんでも屋】ウィザップDTP部のヒグチです。

日々の愚痴を綴るブログ「グチブロ」にようこそ。

 

 

 

 

 

今日の気になったニュース。

 

小さな町工場にも関わらず「残業ゼロ」で「全社員の年収600万円以上」を達成した、吉原精工の吉原博会長のお話し。弊社または弊部でも参考にできそうなものがいくつかあったので、共感しながら読めました。

 

 

大雑把に要約すると

  • 残業ありきではなく定時で帰るという前提で仕事をすることで、社員自身が効率的に仕事をするようになった
  • 「残業をしている人は仕事が遅い」という認識が生まれ、「仕事ができる人=早く帰る人」という社内風土に変わった
  • 社員が自分で判断を下すようになり「指示待ち」も減った
  • しっかり休息を取れるようになったので、逆にミスも減った
  • シフト制にして会社の営業時間自体は長いままにした。夜遅い時間の顧客対応もできる
  • グループ内の情報共有で属人的な仕事(その人しかできない仕事)を減らした
  • 給料は「残業代込み」。残業は減っても給料は減らないので社員からの不満が出ない

 

 

 

ふむ、ふむ…。

当たり前の部分も多いですが、その当たり前なことをきっちりこなすことの重要性が分かります。

 

 

弊社でも残業削減の取り組みが功を奏し、一時期に比べると残業時間はかなり減りました。

ただ、それでミスも減ったかというと微妙なところ。また、定時で終わらせることに固執するあまり、半端なクオリティのものを出したり、確認や内校を疎かにするのはもってのほかですからね。

 

このへんは上記の「シフト制」や「属人的な仕事の減少」でどうにかなるのでは、という気がします。

 

現在、弊部ではよっぽどの大掛かりな仕事を除き、1つの仕事は1人の担当者がこなす仕組みになっています。それを例えば3、4人くらいのグループ制にして、その中で情報を共有しながら1つの仕事をこなすようにするとかね。この仕事はこの人しか出来ないという状況を改善し、仕事の引き継ぎを容易にしていく。そのうえでシフト制(8-17時と12-21時くらい)にしていけば、無理に時間内に終わらせることなく、次のシフトの担当者に任せることも可能になりますからね。営業さんにとっても「担当者が帰ったから対応できません」なんて状況が少しでも減るので、お客様にとってもwin-winなのでは。

 

しかし、そう簡単に引き継げないのがデザインの仕事ではあるんですけどね…。

コンセプトの芯の部分から共有していかないと、朝出社してみたら、やりかけの仕事を夜のシフトの人がとんでもない風に作り変えていたなんて状況が無きにしも非ず。

 

それに、デザインは作り込もうと思えばいくらでも手間と時間がかけられるもの。

「お客様のためにいいものを作ろう」と時間をかけた結果、それが会社の首を締める羽目になるなんてことはよくあります。

 

このへんの塩梅は本当に難しいかと。

 

 

 

最後に、上記の吉原精工さんの話で一番のポイントは「(これまで支払っていた)残業代込の給料」を支払っていることかと思います。

 

残業は減った。しかし、その分の給料が減った。

これでは社員のモチベーションは上がりませんよね。

 

「元々それ(残業代のない給料)が本来会社が支給する正規の給料なんだよ」とは言われても、残業代込みの給料に慣れていた人間にとっては減給も同然の状況。

 

「残業代込み」つまり「プラスαの残業代がつかない」なら社員にとって残業なんてするだけ無駄なものですから、そりゃ「時間内に終わらせよう!」って気になりましょう。

 

 

 

 

まあ、言うだけなら全ては理想論ですけどね。

その理想を全て追求して実現させたからこそ、この吉原精工さんの成功はあるのでしょう。

 

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