「従来の採用がうまくいかない」「コストをかけられない」そんな時はリファラル(社員による人材紹介)

新卒採用に限らず、中途採用のシーンでも人材採用はとにかく厳しい現状です。

厚生労働省が発表したハローワークにおける2月時点での有効求人倍率は1.58倍ということで、1人あたりに約1.5件の求人があるということになります。

 

一般職業紹介状況(平成30年2月分)について |報道発表資料|厚生労働省

 

特にIT、製造業の専門職といった理系の職種は人材難な状況が慢性化しています。

新卒では大学の研究室、教授とのコネクションで採用する「ジョブマッチング」という手法により、大手企業が早々に学生を囲い込み、3月の就職活動解禁前に内定を出してしまっています。

中小企業にはノーチャンスです。

かといって、普通に新卒採用をやっても、ジョブマッチングで既に囲い込まれている理系学生は新卒採用市場には出てこない。

新卒採用サイトに企業情報を掲載するにも年間100万円前後はかかります。母数の少ない理系学生を従来の新卒採用形態で採用しようとするには少なからず「運」が必要になりますし、サイト利用料が高いのでうまく採用できなかった時のリスクが高い。

 

また、中途採用も優秀な経験を持った人材は大企業に取られます。そもそも中途は条件面で前職より改善したいという求職者が大半なので、なかなか中小企業が福利厚生といった労働条件では歯が立たない。

募集する条件の人材を紹介してくれる人材紹介会社も今は数多くありますが、中途で採用に至った場合、予想される年収の30%ほどの成功報酬を支払うことがスタンダードとなっているようです。つまり、年収500万円なら150万円の成功報酬を人材紹介会社に支払わなければならない。採用コストとしては決して安くはないです。

中小企業としてはなかなか採用面でコストをかけることは出来ないと思うので人材紹介も厳しい。

 

ここまでで新卒も中途も厳しいことが分かっていますがどうしたらうまく採用できるか?

個人的には、今注目されている「リファラル採用」が有効な手段の一つだと考えます。

 

 

リファラル採用でコストをかけず必要な人材を採用

リファラル採用とは、簡単に言うと、「社員による人材紹介から採用する」ことです。

「コネ入社」というほうが馴染みがあるでしょうか。

今はオシャレな言い方になっているようです笑。

コネ入社というとイメージ的に悪い感じがしますが、決してそんなことはありません。

 

実際に上手くいっている事例として、レンタルサーバーで有名な「さくらインターネット株式会社」の取組み記事があるので読んでみてください。

 

“全員採用担当”という理想に近づいた2年間|さくらインターネット流、採用広報術 | HR NOTE

 

リファラルのメリットとしては、まずコストがかからない事。

社員に紹介してもらうので、人材紹介のような成功報酬を支払うことはありません。

企業によっては、紹介した求職者を採用に至った場合、紹介した社員に対してインセンティブが支払われるということもあるようです。社員に還元するだけですし、人材紹介のような暴利な報酬を支払うわけではないので、コストがかかると言ってもその程度です。

 

また、もう一つのメリットは、一定以上のレベルの人材が集まりやすい事。

社員も会社に紹介するにあたって、レベルの低い社員を紹介しては自身の評価の低下につながります。なので誰でもいいから紹介するということはあり得ません。

そして、社員は自社の事をよく知っています。自社に合う人材かどうか判断して会社に紹介できるので、成功確率が上がります。なにより、信頼する社員からの紹介という一定の担保が得られるのは大きな利点です。

新卒採用のようなランダムに求人が来る採用形態は、選考に時間と労力をかなり費やしますが、リファラルはそもそもマッチングしやすく、採用工程も大幅に短縮することができるのもメリットの一つです。

 

昔からの「コネ入社」という悪いイメージがついているリファラル採用ですが、メリットの方が大きいです。

デメリットが少ない。

弊社も直近1名をリファラルで採用しています。

 

そんなことから、リファラルはなかなかうまくいっていない採用をお金をかけずに成功に導ける手法の一つだと思います。

「まずはやってみる」の精神でリファラル採用を取り入れてみてはいかがでしょうか?

 

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