HAC -17-

こんにちは、ウィザップDTP部のヒグチです。

ヒグチ・アルビレックス・クロニクル「HAC」第17話です。

 

 

前回はこちら

 

 

北信越リーグ、JFL、J2と駆け上がってきたアルビレックス新潟の戦いの舞台は、2004年、ついに日本サッカー最高峰リーグ「J. League Division 1(J1)」に移ります。

 

そのオフシーズン、2年連続J2得点王だったエースFWマルクスが契約交渉のもつれから退団

クラブは新たにブラジルの名門パルメイラスからFWエジミウソンをレンタルで獲得します。

 

またJ1で戦っていた元アルビ戦士の鈴木慎吾(京都)と寺川能人(大分)を復帰させます。

鈴木慎吾はパクチソン、松井大輔らとともに京都の天皇杯優勝に大きく貢献するなど、J1での実績・経験を得ての復帰でした。

 

 

このシーズン(…いえ、今後J1を戦ううえで毎年)の目標は「J1残留」

クラブ予算でJ2の中でも上位とは言えないことを考えても、それが現実的な目標でした。

 

救いだったのは、翌年J1のクラブ数をそれまでの16から18に増やすことになっていたこと。

それに伴い、この年の降格クラブは16チーム中最下位になり、J2・3位との入れ替え戦に敗れた場合のみだったことでした。(それまでは下位2クラブが自動降格)

 

 

 

記念すべきJ1開幕戦は味の素スタジアムでのFC東京戦。

 

新潟からバス50台を連ねた大サポーターが味スタに乗り込みました。

ヒグチももちろん参戦しましたが、0-1で敗戦。

 

 

ホーム開幕戦となった第2節神戸戦も帰郷してビッグスワンに馳せ参じました。

神戸の2トップはカズと日韓W杯でイケメンで話題になったトルコ代表イルハン

J1になると相手が代表選手などテレビで見た選手ばかり…これがJ1かと実感しましたね…。

(ちなみにイルハンは怪我もありJリーグ出場はわずか3試合。フル出場したのはこのアルビとの試合だけ)

 

試合は両チーム決め手を欠きスコアレスドローに終わり、J1で初勝ち点1を獲得します。

 

 

そして第3節は玉田、明神らを擁する柏とのアウェー戦。

大学時代を柏で過ごしたヒグチにとっては第二の故郷ともいえる地。

 

雨の中参戦した試合は、後半早々に先制ゴールを許し、そのままジリジリと時間が過ぎます。

この日もダメか…。しかもJ1開幕から3試合未だノーゴール…。

反町監督自身も「敗戦コメントを考えていた」という試合内容。

 

しかし奇跡のような展開が待っていました。

 

諦めかけたロスタイム。

角度のない位置から鈴木慎吾が同点ゴールを叩き込みます。

アルビのクラブJ1初ゴールでもありました。

さらにさらに、その直後エジミウソンが逆転ゴール!

 

劇的な展開でJ1初勝利を手にしたのです。

 

 

2ステージ制だったこの年。

1stステージは3勝5分7敗で16クラブ中14位。

 

順位はある程度想定内でしたが、誤算はあれほど負け知らずだったホーム・ビッグスワンで一つも勝てなかったこと。

 

 

 

 

迎えた2ndステージ、新潟を文字通り激震が襲います。

新潟県中越地震です。

 

 

続く

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