製造業においてある部署だけが優秀なだけでは意味がない|全体最適化の必要性

製造業では工程毎の処理能力のバランスが重要

繁忙期も後半戦に入っています。有難いことに毎日たくさんのお仕事で忙しくさせてもらってます。

しかし、社内で処理しきれる仕事量は限られています。

社内で処理しきれない分は協力会社さんに外注という形でお願いするわけですが、当然社内で製造するよりもコストがかかってしまい、利益が減ってしまう。

なので極力社内で製造するために毎日製造管理で工数計算し、その日その日の製造スケジュールを立てます。

 

基本的に製造業は機械で物を製造します。例えば、印刷会社であれば印刷機です。この機械の製造能力はカタログスペックに書いてある数値で大体決まってます。

ただ、このスペックを最大限活かせるか活かせないかは、操作する人間(オペレーター)の腕次第。

マシンスペックを最大限引き出し、生産効率を上げることがオペレーターの仕事です。

製造業では一つのものを作るために各工程(部門)に分かれていて、それぞれで生産効率を上げる努力をします。

 

 

製造工程の各部署で処理能力がバランス取れていることが一番重要です。

例えば、

工程順: A部 → B部 → C部

 

A部:1日100の仕事を処理できる

B部:1日70の仕事を処理できる

C部:1日90の仕事を処理できる

 

 

この場合、A部、C部はオーバースペックです。せっかくA部、C部の処理能力は高くて仕事ができるのに、B部が70しか処理できないので、結果的にこの会社では1日70の仕事しか処理できません。

その結果、70を超える仕事は全て外注として利益が薄まってしまう結果に。

これではB部の処理能力が上がらない限り、A部、C部は部内努力で効率化して処理能力を上げる必要はなくなってしまいます。

物を製造するためにはどの工程も欠かすことができないので、どんなに優秀な部署があっても意味がないんです。

 

全体最適化が必要

こうした各工程、部署のバランスは重要です。「全体最適化」です。

よってこの場合、足を引っ張っている部署の底上げを図らなければならない。

人員の配置転換、機械の導入、作業システムの変更、教育、残業、交替勤務などの方策を用いて。

どの会社もちょうどいいバランスが取れていないと思いますが、均一化、平準化していく必要がある。

ある部署だけ生産性が良くても、実際に作れないのでは結果的に生産性が悪いということになってしまう。

自分の部署の仕事だけをやっていればいい、という考え方は自分のためになりません。

自分の部署だけでなく、会社全体として最適化していかないとなかなか利益に結びつかない、ということが前からわかっていましたが、最近さらに強く思うようになりました。

 

結局、閑散期に打った施策でどれだけ効率化できたかによって、繁忙期で稼げる金額、利益が多く残るか残らないかが決まる。

結果的に、自分たちの給料、ボーナスにも反映されます。

この辺を強く意識しながら日々仕事に取り組んでいきます。

 

 

 

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