【曲紹介・解釈・解説……等々】スピッツ / ニノウデの世界

タンタタンターン、今回紹介するのはスピッツ記念すべき第1作目のアルバム「スピッツ」より「ニノウデの世界」だぜ。

 

スピッツの曲は基本的に年がら年中聞いていますが、時期によってハマっている曲というものがあります。このニノウデの世界は、ここ1,2週間ほど僕がヘビロテしている曲になります。チェケラ。

 

 

まずイントロがカッコいいんだよな。ジャカジャカ掻き鳴らされるギターとゴリゴリのベースにビシバシとシバかれるドラム。そして、そのサウンドに乗っかるマサムネさんのクリーンなボーカル(特に若い頃の、キーンと響くような高音よ!)

 

スピッツとしてのサウンドは、既にこの時点で明確に確立されていることが分かります。

 

アルバム「スピッツ」は、デビューシングルである「ヒバリのこころ」と同じく、1991年3月25日に発売されました。そしてこの「ニノウデの世界」は、アルバム「スピッツ」の1曲目にあたります。スピッツから世間の皆様に向けてのご挨拶的な曲だというワケです。

 

……にしては歌詞が意味不明なんだよなあ。まあ、めげずに頑張って読み取っていきたいと思いますよ。

 

冷たくって柔らかな

二人でカギかけた小さな世界

かすかに伝わってきて

縮んで伸びてふわり飛んでった

 

「冷たくって柔らかい」という描写。これはタイトルにもある「二の腕」のことでしょう。脂肪が集まっているところはひんやりとしていて、それでいて柔らかいものです。なんとなく、女性の腕の中に抱かれている絵面が想像できます。

 

タンタンタン それは僕を乗せて飛んでった

タンタンタン それは僕を乗せて飛んでった

 

かすかに伝わってきて、タンタタンターンと愉快なリズムでふわりと僕を乗せて飛んでったのはなんなのでしょうか。流れから想像するに、君の腕の中に抱かれたことで伝わってきた「小さな世界」ではないかなと思います。具体的になんなのよと言われると、よー分からねっす。

 

ああ君のそのニノウデに

寂しく意地悪なきのうを見てた

窓から顔出して

笑ってばかりいたらこうなった

タンタンタン そして僕はすぐに落っこちた

タンタンタン そして僕はすぐに落っこちた

 

さて、2番です。「寂しく意地悪なきのう」や「落っこちた」という言葉等、やや不穏な空気が流れてきたでしょうか。まだよく分からないので、もう全部歌詞を一気に見ていきます。

 

しがみついてただけのあの日

おなかのうぶ毛に口づけたのも

思い出してはここでひとり

煙の声だけ吸い込みながら

 

なんにもないよ 見わたして

ボーっとしてたら何故固まった

タンタンタン 石の僕は空を切り取った

タンタンタン 石の僕は空を切り取った

 

Cメロ、ラストサビです。余談ですが、僕はこの曲のCメロが大好きでしてね~。歌詞もいいですよね。「おなかのうぶ毛」とか、フェティシズムに溢れています。

 

さて、最後のフレーズ「石の僕は空を切り取った」というところを、僕は「主人公はお墓に入った」と考えます。つまり、この曲の主人公は死んでしまったと。見渡しても何にもないのは、そこが死後の世界だからではないかと。スピッツの登場人物は死んでばっかりだ。

 

というワケで、僕を抱きしめる「君」とは、「死神」とでも言える存在なのかなと思います。そう言えば、最新アルバムの「はぐれ狼」にて「美しい悪魔」というフレーズが出てきましたね。それに近しい存在が、この「ニノウデの世界」という曲にも登場している気がします。

 

2番の歌詞に出てきた「窓」とは遺影のことでしょうか? 大抵は笑顔の写真を使いますし。「すぐに落っこちた」や「ボーっとしてたら何故固まった」というフレーズから察するに、この死は僕にとって、あまりに突然の出来事だったのではないかなと思います。その突然の死をもたらしたのは、恐らく「君」でしょう。

 

冒頭のフレーズから感じたイメージと、ここまでの予想を統合して僕が得たこの曲のストーリーは以下の通りです。

 

僕と君は恋人だったが、君は「愛する存在を殺したい」という欲求を持つ異常者だった。僕がそのことに気が付いたのは、まさに僕が君に殺されるその時で、君の中に理解しがたい異常な世界観を感じた瞬間に殺された。

 

……という感じ。良く分からない部分は無視して捻出した都合の良い解釈ですが、まあこれも感じ方のひとつってことで。正解はないし人それぞれでいいし。そもそもこの曲意味不明だし。

 

でも、意味不明な曲を自分なりに噛み砕いて得たストーリーをもって曲を聴くと、また更にその曲が好きになれます。それにしても意味不明だった。もう少しスピッツ力が高まったとき、改めてこの曲を考えてみようと思います。

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