【曲紹介・解説・解釈……等々】スピッツ / 愛のことば

どうも、新人営業ぬまじり(3年目)です。某ウイルスの影響で大混乱の世界。そんな状況だからこそ、おすすめしたい曲というものがあります。

 

今回紹介するのは「愛のことば」という曲。アルバム「ハチミツ」に収録されています。元々シングル曲候補でもあった一曲で、PVも作成されていますが、当時はシングルとして発売されることはなく。その後2014年にリミックスバージョン「愛のことば -2014mix-」として、配信限定でシングルとして発売されました。

 

 

どこかのコメントか何かで「スピッツ史上最も救いのないPV」と書かれているのを見ました。僕の印象もまさにその通り。クールとか暗いとかではなく、陰鬱という言葉が似合います。「愛のことば」というタイトルからは一見想像もつかないような映像です。

 

いつも通り、さらりと聞く分にはポップでロックでキャッチ―な歌のように聞こえますが、スピッツがそんな甘いだけの曲を作るわけがありません。ファンの間での主流なこの曲の解釈は、ズバリ「反戦歌」です。歌詞を見ていきましょう。2番の歌詞が分かりやすいかも。

 

焦げくさい街の光がペットボトルで砕け散る

違う命が揺れている

今 煙の中で溶け合いながら 探しつづける愛のことば

もうこれ以上進めなくても探しつづける愛のことば

 

「焦げ臭い街」そしてサビに毎回登場する「煙」というワード。あと、「ペットボトル」は爆弾の比喩であるとも言われています。この辺から、戦争というイメージがじわじわと湧いてきそうです。まあ、はっきりと明言されていないので、本当のところどうなのかは分かりませんが、少なくともこの曲が血と煙の匂いに塗れた曲であることは確か。

 

くだらない話で安らげる僕らは

その愚かさこそが何よりも宝もの

 

何でもないようなくだらない日常こそが、今振り返ると何よりも代えがたい宝物だった……と歌う冒頭の歌詞。そして、今はその日常が失われてしまったということですね。

 

雲間からこぼれ落ちてく神様達が見える

心の糸が切れるほど 強く抱きしめたなら

 

僕はこのCメロの歌詞が凄い好きです。この絶望感というか、終末感というか、「もうどうにもならない感」を見事に表現、かつ美しく詩的に歌っている歌詞だと思います。メロディも本当に好き。マサムネさんの絞り出すような、それでいて涼やかな高音に、胸が締め付けられるような気持ちになります。

 

そんな終わりかけの世界においても、いや終わりかけの世界だからこそ「傷つくことも なめあうことも」包み込んでくれるような、そんな愛のことばを探し続けるという歌です。淡々と、ともすれば明るく軽いギターの音色が空恐ろしくも美しい曲です。こんな時だからこそ、この曲が染みるんだよなあ……。

0PEOPLE