アイニージュー! スピッツ / 運命の人

小中と会社は徒歩・チャリ圏内。そして一番家から遠かった高校もチャリ圏内。加えて僕はほとんど旅行もしません。およそ人生において、公共交通機関をあまり利用せずに生きてきました。どうも、新人営業ぬまじりです。

 

特に乗らないのがバス。大学生の時に初めて一人で乗った時は、システムが良く分からずに「これで合ってるのか……?」と不安に駆られながら10数分バスに揺られていたことを覚えています。

 

そんな思い出を振り返りつつ、今日はこの曲をご紹介。

 

 

1997年発売、スピッツ17枚目のシングルで「運命の人」です。この曲の歌詞、特に歌い出しは、スピッツファンの中でも特に人気のある一節だと思います。それがこれ。

 

バスの揺れ方で人生の意味が解かった日曜日

でもさ 君は運命の人だから強く手を握るよ

ここにいるのは 優しいだけじゃなく 偉大な獣

 

印象的な歌い出しです。多分、穏やかな陽気の日曜日。そんな日にバスに揺られつつ、彼は「人生の意味が解った」ようです。その後に逆接の「しかし」で繋いでいることを考えると、彼が見出した「人生の意味」はきっとあまり良いものではなかったのでしょう。

 

人生なんて所詮こんなもの。でも、今隣にいる君は運命の人だから、「偉大な獣」になって君を守る。と、彼はそっと思うのです。

 

愛はコンビニでも買えるけれど もう少し探そうよ

 

ここのフレーズも個人的に好きです。「お金じゃ買えないんだぜ!」と歌われがちな「愛」を、「コンビニでも買えちゃうもの」と言ってしまってる所がまた凄いと思うの。

 

走る 遥か この地球の果てまで

悪あがきでも 呼吸しながら 君を乗せて行く

アイニージュー あえて 無料のユートピアも

汚れた靴で 通り過ぎるのさ

自力で見つけよう 神様

 

世界に溢れその辺に転がってるもの、世界から与えられるもの。そんなものでは満足できなくて、獣になった彼は君を乗せ、無料で配られる理想郷もスルーして、ずいずいと世界の果てまで疾走します。

 

欲しいものは自分達の力で見つけるんだ! という、エネルギーに満ちた歌詞。そして、根底に流れるどこか幻想的な雰囲気。世界の時間とは隔絶された、2人だけの世界が見えてくるようです。

 

MVと合わせて考えると

 

上に載せたMVですが、これがまたなんとも不思議な雰囲気ですよね。死体になったメンバー達の画と、草原ではしゃぎまわる4人の画が交互に流れていきます。キラキラした雰囲気の曲と相まって、夢の世界のような印象を受けます。

 

この映像と合わせて曲を考えると、「冒頭でバス事故が起きて、2人は死んでしまっている」という物語も僕の中では浮かんできてしまいます。でも、どちらにしてもこの曲はやっぱり爽やかなラブソングかなと。

 

現実世界から少し浮いた所、2人だけの時間が流れる場所で、時には君を乗せ、疲れた時には手を繋いで、真っ直ぐ走っていく男女の姿が浮かんでくる曲でした。僕的にはね。

 

 

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