答えてくれ、トースター スキマスイッチ / ドーシタトースター

 

僕は朝ごはんはパンです。毎日モッサモッサと食べています。実を言うと、朝はそんなに食欲がないタイプなのですが(寝起きじゃなければ食い意地モンスターです)、何かしら腹に入れとかないとな〜と思って、とりあえずトーストを1枚食べることにしてます。

 

そんな僕の優雅なモーニングですが、たまに食パンを切らしてしまって困ることがあります。この前は運良く柿ピーがあったのでそれを朝飯にしました。カントリーマアムで凌いだ時もありましたね。パンがないならお菓子を食べればいいじゃないの精神でこれまで窮地を脱してきました。

 

1番悲しかった朝飯は、パンもないお菓子もない冷凍ご飯のストックもないの八方塞がりで、とりあえず糖分を取らなくては……!と、パンに塗るピーナッツクリームをスプーンですくって舐めたあの日のモーニングです。俺は朝から何やってんだと思いました。

 

僕の大事な朝食なので、食パンは切らさないようにしたいところです。

 

パンの話から繋げまして……

 

 

今日紹介するのはこの曲。スキマスイッチで、「ドーシタトースター」です。1stアルバム、「夏雲ノイズ」収録です。もう曲名からして好き。ピアノと歌声だけのシンプルな曲ですが、妙な味わい深さがあります。

 

前回紹介した「きみがいいなら」は、ちょっとヤバめのダメダメ男の歌でしたが、今回の「ドーシタトースター」はとにかく女々しいダメ男の歌です。ちょっと歌詞を見てみましょう。

 

どうした?壊れてしまった…?もうパンが焼けない

トースター 君との唯一のつながりだったのに

二人で買ったものが一つ一つ消え

最後に残ったのがコイツだったのに

もう一度だけ焼こう

それでもし駄目だったら

あきらめてと君が言ってることにしよう

 

1番の歌詞を見てみました。こんな曲です。要は、「元カノのことをズルンズンルンに引き摺っている男が、元カノと一緒に買ったトースターで占いをする」歌です。パンが焼ければまだ君との繋がりはギリギリ残ってる。駄目なら、もう駄目。

 

そんな事を思って、壊れかけのトースターを見ながら朝っぱらから(トーストを焼くのは大抵の場合朝ですからね。これは僕のイメージです)ウジウジと思い悩む男。

 

彼は別れた彼女との思い出、またそれが詰まった品をスッパリと捨てたりなんてしません。かといってそれにすがる訳でもないのがこの男のまたダメダメなところ。

 

壊れてく物があったって直さずそのまま

 

これは「二人で買ったもの」だけでなく、「かつての二人の関係」に対してものことだと思います。手のひらから砂が溢れ落ちていくように、壊れていく物、薄れていく思い出、軋んでいく二人の関係を、この男はただただ見ていることしかしなかったのでしょう。

 

未練だけはしっかりと持ったまま傍観を続けた最後の最後、男はトースターから最後の宣告を受ける(ように感じる)のです。この曲の結末を見てみましょうか。

 

そろそろ焼ける頃だ

中を見るのが怖いな

でも決めた通りにしないと、

前に進めなくなってしまうから

このまま、

捨てるのも、

いいかなぁ…

 

自分がトースターに聞いたクセに、その答えを聞く覚悟は彼には全くなかったのでした。そして、このまま捨ててしまうのもいいかなあ……なんてボンヤリと考えています。

 

最終的に男がどうしたのかまでは語られませんが、少なくともこの曲中において、男は一歩も前に進んでいません。もっと言えば後ろにも下がっていない。ずーっと同じ場所から動かないまま、動けないままです。

 

彼はこのあと結局どうしたんでしょうかね。中を見たんでしょうか、それとも見ずに捨てたんでしょうか。はたまた、捨てることすらせずに、そのまま元あった場所にそっと戻したのかもしれませんね。

 

 

 

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