デザイン制作に「メニュー」は作れるか?

デザイナーに対するクライアントの無茶苦茶な要求を揶揄した表現として、そこそこ前にこんな内容のツイートがバズったことを覚えている。(文章は正確ではなく、記憶を元に再構成しています)

クライアント「ラーメンつくって」

デザイナー「何ラーメンにしますか?」

クライアント「とりあえず作って。納期は~~」

デザイナー「いや、何ラーメンにすれば……」

クライアント「とりあえず作ってよ」

デザイナー「醤油ラーメンです」

クライアント「こういうのじゃないからもう2杯作って」

 

この話を思い出した後、ぼんやり考え事が捗ったので、以下に書いていきたい。

 

クライアントもどんなデザインが存在するのか知らない

ラーメンであれば、醤油、塩、豚骨、味噌、魚介、生姜醤油などおおよその味、濃さ、そのほか諸々の知識が既に共有されている。なので、さっきの話が本当にラーメンを注文する話だったら、おそらくそんな注文をする人はほぼいないだろう。

もうひとつ、ラーメン屋には必ずメニューがある。お客様はそのメニューの中から食べたいものを選ぶというシステムが出来上がっているので、無茶苦茶は言わない。

ではデザイン制作の場合はどうだろうか。デザイン制作はそもそもオーダーメイドだ。お客様の要望を聞き、その要望を達成する努力を、予算と工数の上限分までやるのが仕事としてのデザイン制作だと感じている(ちょっと意地悪な書き方をした)

オーダーメイドのものにメニューは作れない。実績や過去の例を見せることは可能だが、「こんなものが出来上がります」という完成プレビューは出せない。

また、デザインという分野は芸術や文化に多分に影響を受けている。その分野に詳しくない人が、ラーメンにおける「塩」「味噌」「豚骨」のような概念を把握するのは難しいだろう。つまり「ポップ」「クール」「エレガント」「ヴィンテージ」のようなイメージの話、「リキッドデザイン」「ニューモーフィズム」「国際タイポグラフィ様式」のような手法、技法上の話をただの素人が理解するのは難しい。(というかそれらがきっちりと定義されてはおらず、流行も絡むことを考えると勉強した人でもちゃんと知っているとは言い切れない。そして私は言葉だけ知っていて中身の理解の浅いエセデザイン界隈人だ)

 

デザイン制作のメニューは用意できるのか?

すでに「メニューは作れない」と書いてしまっているのだが、それでも、ラーメン屋におけるメニューは発注者と注文者をつなぐ良いコミュニケーションの道具だと思う。

デザイン制作がオーダーメイドである以上、「Aを作る、Bを作る、Cを作る」というがっちりした定義のメニューはつくれない。つくれるとしたら、「Aな感じのもの、Bっぽいもの、C的なもの」というメニューだと思う。

それが実際にどんなものか妄想を試みると、とても難しい。風景写真や抽象画、平面構成のようなものをたくさん集めて一つずつ「クール」「ポップ」「タイポグラフィ」のようなタグづけをして、あるジャンルはどんなイメージかというのを視覚化する……自分でも書いててめんどうくさくなってきた。

 

 

わからん

 

面倒臭くなったのでこのブログはここで終わりにします。考え事がつまったときは無理にまとめない。おわり。

 

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